专利摘要:
電荷をトラップし保持する電極(712,714)間の材料(722)を有する容量性MEMSデバイスが、形成される。この材料が、いくつもの構成で実現されることが可能である。これが、異なるバンドギャップエネルギー又はバンドエネルギーレベルの領域を有する多層誘電性積層体であることが可能である。誘電体材料が、それ自身がトラップ機能を有することが可能である、すなわち、欠陥又はトラップ部が材料内にプレ−作製される。他の構成が、誘電体層の禁止ギャップ内にエネルギーレベルを有する導電材料の薄層を含む。このデバイスが、材料(722)内における電荷貯蔵を有利に使用する方法によって、プログラムされてよく(すなわち、オフセット及びしきい電圧がプレ−設定される)、干渉型変調器(12a,12b)が、ヒステリシス曲線がシフトする方法などで、プレ−帯電され、変調器の作動電圧しきい値が、十分に低い。
公开号:JP2011507708A
申请号:JP2010533300
申请日:2008-11-07
公开日:2011-03-10
发明作者:エフゲニー・グーセフ;ダニエル・フェルンホーファー
申请人:クォルコム・メムズ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド;
IPC主号:B81B3-00
专利说明:

[0001] 本発明の分野は、微小電気機械システム(MEMS)に関する。]
背景技術

[0002] 微小電気機械システム(MEMS)は、微小機械素子、アクチュエータ及び電子機器を含む。微小機械素子が、堆積、エッチング及び他のマイクロマシンニングプロセスを使用して形成されてよく、このマイクロマシンニングプロセスが、基板及び/若しくは堆積材料の部分をエッチングする又は層を追加し電気及び電気機械デバイスを形成する。あるタイプのMEMSデバイスが、干渉型変調器と呼ばれる。本願明細書において使用されるものとして、干渉型変調器又は干渉型光変調器という用語は、光学干渉のの原理を使用して光を選択的に吸収及び/又は反射するデバイスのことをいう。ある実施形態において、干渉型変調器が、一対の導電性プレートを備えてよく、その一方又は両方が、その全体又は一部において透明及び/又は反射型であってよく、適当な電気信号が適用された際に相対運動することが可能であってよい。特定の実施形態において、一方のプレートが、基板上に堆積された固定層を備えてよく、他方のプレートが、空隙によって固定層から分離された金属膜を備えてよい。本願明細書においてさらに詳細に記載されるように、他方に対する一方のプレートの位置により、干渉型変調器に入射する光の光学的干渉を変化させることが可能である。このようなデバイスが、広範囲な用途を有し、これが、これらのタイプのデバイスの特徴を活用する及び/又は改良するために技術的に有用である。それらの特徴が、既存の製品の改善、及び未だ開発されていない新規な製品の創作に活かされる。]
課題を解決するための手段

[0003] 本発明のシステム、方法及びデバイスの各々が、いくつもの態様を備え、その一つのみが、もっぱら、その所望の特徴の原因となるわけではない。本発明の範囲を制限することなく、そのさらに優れた特性が、ここで、簡潔に議論される。この議論を検討した後で、特に、“発明を実施するための形態”と題される項目を読んだ後で、本発明の特徴が、他のディスプレイ及びMEMSデバイスに勝る利点をどのように提供するものであるかを理解するだろう。]
[0004] ある実施形態において、微小電気機械(MEMS)デバイスが、電極、電極に結合している電荷を容易にトラップする材料、及びその間にキャビティを形成するように材料の表面上に広がる可動層を備える。この実施形態において、電極と可動層の少なくとも一部との間における作動しきい値よりも大きな電位に応じて、可動層が、材料と接触するように構成される。可動層が材料と接触する場合、可動層又は電極と材料との間で、電荷が移動され、作動しきい値を著しく変化させる。]
[0005] いくつかの有利な実施形態において、この材料が、第一材料及び少なくとも一つの他の材料を備えた多層材料積層体を備え、この他の材料は、金属であり、又は第一材料の電子エネルギーバンドギャップよりも小さな電子エネルギーバンドギャップを有する。]
[0006] 微小電気機械(MEMS)素子をアドレスする方法も提供される。この方法が、可動層及び異なる電子エネルギーバンドギャップの領域を備えた材料を有するデバイスに適応される。この方法が、この材料に向かって可動層を移動させるためのMEMS素子を作動させるステップ、及び電荷を材料内の低い電子エネルギーバンドギャップの領域に移動させるステップを含む。いくつかの実施形態において、MEMS素子が、ヒステリシスを示し、移動された電荷が、ゼロボルトに近いヒステリシスの中心にシフトするのに十分である。]
[0007] 他の実施形態において、微小電気機械(MEMS)デバイスを製造する方法が、電極を形成するステップと、該電極上に材料を形成するステップと、を含み、この材料が、異なる電子エネルギーバンドギャップの領域を備え、及び、その間にキャビティを設けるように、この材料上に可動層を形成するステップを含む。作動しきい値よりも大きな、電極と可動層の少なくとも一部との間の電位に応じて、可動層が、材料と接触するように構成される。]
図面の簡単な説明

[0008] 干渉型変調器ディスプレイの一実施形態の一部分を示す等角図であり、第1の干渉型変調器の可動反射層が緩和位置にあり、第2の干渉型変調器の可動反射層が作動位置にある。
3×3の干渉型変調器ディスプレイを組み込んだ電子デバイスの一実施形態を示すシステムブロック図である。
図1の干渉型変調器の1つの例示的実施形態に関する可動ミラー位置対印加電圧の図である。
干渉型変調器ディスプレイを駆動するのに用いうる1組の行と列との電圧の図である。
図2の3×3の干渉型変調器ディスプレイに表示データのフレームを書き込むのに使用され得る行と列との信号に関する1つの例示的タイミング図である。
図2の3×3の干渉型変調器ディスプレイに表示データのフレームを書き込むのに使用され得る行と列との信号に関する1つの例示的タイミング図である。
複数の干渉型変調器を備えるビジュアルディスプレイデバイスの実施形態を示すシステムブロック図である。
複数の干渉型変調器を備えるビジュアルディスプレイデバイスの実施形態を示すシステムブロック図である。
図1のデバイスの断面図である。
干渉型変調器の代替実施形態の断面図である。
干渉型変調器の他の代替実施形態の断面図である。
干渉型変調器のさらに他の代替実施形態の断面図である。
干渉型変調器のさらなる代替実施形態の断面図である。
干渉型変調器の誘電体層内に電荷を組み込むプロセスを示す干渉型変調器の概略側面図である。
干渉型変調器の誘電体層内に電荷を組み込むプロセスを示す干渉型変調器の概略側面図である。
干渉型変調器の誘電体層内に電荷を組み込むプロセスを示す干渉型変調器の概略側面図である。
容量性MEMSデバイス用の単純化した平行板コンデンサーモデルを示すものである。
誘電体内に蓄えられた電荷によって制御される干渉型変調器のヒステリシスウィンドウ(hysteresis window)のシフトを示すものである。
作動状態における干渉型変調器の一実施形態におけるエネルギーバンドを示すものである。
作動状態における干渉型変調器の他の実施形態におけるエネルギーバンドを示すものである。
作動状態における干渉型変調器の他の実施形態におけるエネルギーバンドを示すものである。
干渉型変調器の操作の2つの型を示すものである。
底面電極から約200Åの距離に位置した電荷のシートの関数として、干渉型変調器の電圧シフトを示す例示的な図である。
プログラミング電圧の関数として、ヒステリシスウィンドウの所望の電圧シフトを示す例示的な図である。
プログラム可能なMEMSキャパシタとしての使用されるポテンシャル構造の静電のプログラミングシミュレーションを示すものである。
プログラム可能なMEMSキャパシタとしての使用されるポテンシャル構造の静電のプログラミングシミュレーションを示すものである。
プログラム可能なMEMSキャパシタ内の各誘電体にわたる平均電界及び帯電層上の電位を示すものである。
プログラム可能なMEMSキャパシタ内の各誘電体にわたる平均電界及び帯電層上の電位を示すものである。] 図1 図2
実施例

[0009] 以下の詳細な説明が、本発明のある特定の実施形態を対象にしている。しかしながら、本発明が、数多くの他の方法で具体化されることが可能である。本記載において、図面が参照され、全体をとおして、同様な部分は、同様な参照符号で示されている。以下の記載から明らかになるように、本実施形態が、動いている画像(例えばビデオ)でも静止している画像(例えば静止画)でも、テキストでも画像でも、画像を表示するように構成された任意のデバイスにおいて実施されてよい。より詳細には、本実施形態は、移動電話、ワイヤレスデバイス、携帯情報端末(PDAs)、携帯用またはポータブルコンピュータ、GPSの受信機/ナビゲータ、カメラ、MP3プレーヤ、カムコーダ、ゲーム機、腕時計、置時計、計算機、テレビモニタ、フラットパネルディスプレイ、コンピュータモニタ、自動ディスプレイ(例えば走行距離計ディスプレイなど)、コックピットの制御および/またはディスプレイ、カメラの視界のディスプレイ(例えば自動車のリヤビューカメラのディスプレイ)、電子写真、電子掲示板またはサイン、プロジェクタ、建築物、パッケージング、および美術的構造(例えば一つの宝石上の画像のディスプレイ)など、しかしこれらに限定されない様々な電子デバイスにおいて、あるいはその様々な電子デバイスに関連して、実施され得ることが意図される。本願明細書に記載されたものと同様な構造のMEMSデバイスが、電子スイッチングデバイスのような非−ディスプレイ用途に使用されることも可能である。]
[0010] いくつかのディスプレイは、以下に議論されるような固有の型(scheme)でアドレスされる素子から形成されることが可能である。ディスプレイ素子が、実質的な電荷持続特性を有する場合、この素子が、書き込み操作内でプレ−荷電され、表示操作内で必要とされる別の方法でのそれよりも小さな電圧で表示され、最終的に、その後に続く書き込み操作の準備内でのクリア操作でクリアされうる。この型が、低電力操作に対して特に有用である。]
[0011] 干渉型MEMSディスプレイ素子を備える1つの干渉型変調器ディスプレイの実施形態が、図1に示されている。これらのデバイスでは、ピクセルは明状態または暗状態のいずれかにある。ディスプレイ素子は、明(「オン」または「開」)状態では、入射する可視光の大部分をユーザへ反射する。ディスプレイ素子は、暗(「オフ」または「閉」)状態の場合、入射する可視光のほとんどをユーザへ反射しない。実施形態次第で、「オン状態」の光反射率特性と「オフ状態」の光反射率特性とが逆転されうる。MEMSピクセルは、選択された色で主に反射するように構成されることが可能であり、白黒表示に加えてカラー表示が可能になる。] 図1
[0012] 図1は、ビジュアルディスプレイの一連のピクセルの中の2つの隣接ピクセルを示す等角図であり、各ピクセルがMEMS干渉型変調器を備える。いくつかの実施形態では、干渉型変調器ディスプレイは、これらの干渉型変調器の行/列のアレイを備える。各干渉型変調器は、互いから制御可能な可変距離に配置された1対の反射層を含み、少なくとも1つの可変寸法を有する共振する光学キャビティを形成する。一実施形態では、反射層のうちの1つが、2つの位置の間で移動されうる。本願明細書で緩和位置と称される第1の位置では、可動反射層は、固定された部分的反射層から比較的大きな距離に配置される。本明細書で作動位置と称される第2の位置では、可動反射層は、部分的反射層のより近くに隣接して配置される。2つの層から反射する入射光は、可動反射層の位置次第で、建設的または相殺的に干渉し、各ピクセルに全面的な反射状態または非反射状態をもたらす。] 図1
[0013] 図1のピクセルアレイの示された部分は、2つの隣接した干渉型変調器12aおよび12bを含む。左側の干渉型変調器12aでは、可動反射層14aが、部分的反射層を含む光学積層体16aから所定距離の緩和位置に示されている。右側の干渉型変調器12bでは、可動反射層14bが、光学積層体16bに隣接した作動位置に示されている。] 図1
[0014] 光学積層体16aおよび16b(まとめて光学積層体16と称される)は、本願明細書で参照されたように、インジウムスズ酸化物(ITO)などの電極層、クロムなどの部分的反射層、および透明誘電体を含むことができるいくつかの融合層を一般に備える。したがって、光学積層体16は、導電性であり、部分的透過性であり、部分的に反射性であって、例えば、透明基板20上に上部の層の1つまたは複数を堆積することにより製作され得る。いくつかの実施形態では、層は平行なストリップ状にパターン化され、以下でさらに説明されるように、ディスプレイデバイス内の行電極を形成してよい。支柱18および支柱18の間に堆積された介在する犠牲材料の上部に堆積された一連の平行なストリップ状の1つまたは複数の堆積された金属層(16a、16bの行電極に直交する)として、可動反射層14a、14bが形成されてよい。犠牲材料がエッチングで除去される場合、可動反射層14a、14bは、画定された間隙19によって、光学積層体16a、16bから分離される。アルミニウムなどの高導電性かつ反射性の材料が反射層14に用いられてよく、これらのストリップがディスプレイデバイスの列電極を形成してよい。]
[0015] 図1のピクセル12aによって示されるように、印加電圧がない場合、可動反射層14aと光学積層体16aとの間にキャビティ19が残り、可動反射層14aは、機械的に緩和状態にある。しかしながら、選択された行と列とに電位差が印加されたとき、対応するピクセルの行電極と列電極の交点に形成されたコンデンサが充電されて、静電力が電極をともに引き寄せる。電圧が十分に高いと、可動反射層14は、変形して光学積層体16に押しつけられる。図1の右側のピクセル12bによって示されるように、光学積層体16内の誘電体層(この図には示されていない)が、短絡を防止し、層14と16との間の分離距離を制御しうる。印加電位差の極性にかかわらず、その挙動は同一である。この方法において、反射型対非−反射型のピクセル状態を制御することが出来る行/列作動が、従来のLCD及び他のディスプレイ技術に使用されるものと様々な意味で類似している。] 図1
[0016] 図2から図5は、ディスプレイ用途で干渉型変調器のアレイを用いる1つの例示的プロセスおよびシステムを示す。] 図2
[0017] 図2は、本発明の態様を組み込みうる電子デバイスの一実施形態を示すシステムブロック図である。例示的な実施形態において、電子デバイスは、ARM、Pentium(登録商標)、Pentium II(登録商標)、Pentium III(登録商標)、Pentium IV(登録商標)、Pentium Pro(登録商標)、8051、MIPS(登録商標)、Power PC(登録商標)、ALPHA(登録商標)、又はデジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラ、若しくはプログラマブルゲートアレイなどの任意の専用マイクロプロセッサなど、任意の汎用シングルチップマイクロプロセッサまたは汎用マルチチップマイクロプロセッサでよいプロセッサ21を含む。当技術分野では普通のことであるが、プロセッサ21は、1つまたは複数のソフトウェアモジュールを実行するように構成されてよい。プロセッサは、オペレーティングシステムの実行に加えて、ウェブブラウザ、電話のアプリケーション、電子メールプログラム、または任意の他のソフトウェアアプリケーションを含む1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成されてよい。] 図2
[0018] 一実施形態では、プロセッサ21は、アレイドライバ22と通信するようにも構成される。一実施形態では、アレイドライバ22は、パネル又はディスプレイアレイ(ディスプレイ)30へ信号を供給する行駆動回路24および列駆動回路26を含む。図1に示されたアレイの断面は、図2ではライン1−1で示されている。MEMS干渉型変調器の場合、行/列作動プロトコルは、図3に示されたそれらのデバイスのヒステリシス特性を利用してよい。例えば、それは、可動層を緩和状態から作動状態へ変形させるのに10ボルトの電位差を必要としうる。しかしながら、電圧がその値から低下した場合、可動層は、その電圧が10ボルト未満に低下するのでその状態を維持する。図3の例示的実施形態では、電圧が2ボルト未満に低下するまでは、可動層が完全に緩和することはない。したがって、図3に示された実施例では、約3〜7Vの電圧の範囲が存在してそこに印加電圧のウィンドウが存在し、この範囲内では、デバイスは、緩和状態または作動状態のいずれかに安定している。これは、本願明細書では「ヒステリシスウィンドウ」または「安定ウィンドウ」と称される。] 図1 図2 図3
[0019] 図3のヒステリシス特性を有するディスプレイアレイの場合、行ストローブの間、ストローブされた行の作動するべきピクセルが約10ボルトの電圧差を受け、緩和されるべきピクセルがゼロボルトに近い電圧差を受けるように、行/列の作動プロトコルを設計することができる。ストローブの後、ピクセルは、行ストローブによってそれらが置かれた状態が何であっても、それらがその状態にとどまるように、約5ボルトの定常状態の電圧差を受ける。書き込まれた後に、各ピクセルは、この実施例では3〜7ボルトの「安定ウィンドウ」内の電位差を受ける。この特徴によって、既存の作動状態または緩和状態において同一印加電圧の条件下で、図1に示されたピクセルの設計が安定したものになる。干渉型変調器の各ピクセルは、作動状態でも緩和状態でも、基本的に固定反射層および可動反射層によって形成されたコンデンサであるので、この安定状態は、ヒステリシスウィンドウ内の電圧で、ほぼ電力損失なしで維持することができる。基本的に、印加される電位が固定されていると、ピクセルに電流が流れ込むことがない。] 図1 図3
[0020] 一般的な用途では、第1行の作動されたピクセルの所望の組に従って列電極の組をアサートすることにより、ディスプレイフレームが形成され得る。次いで、このアサートされた列ラインに対応するピクセルを作動させる第1行の電極に、行パルスが印加される。次いで、この列電極のアサートされた組は、第2列の作動されたピクセルの所望の組に対応するように変化される。次いで、第2行の電極にパルスが印加され、アサートされた列電極に従って第2行の適切なピクセルを作動させる。第1行のピクセルは第2行のパルスに影響されず、これらが第1行のパルスの間に設定された状態のままである。これは、フレームを生成するために、逐次的なやり方で、全体の一連の行に関して繰り返されてよい。一般に、1秒当たりいくつかの所望のフレーム数で、絶えずこのプロセスを繰り返すことにより、フレームが、新規の表示データでリフレッシュおよび/または更新される。表示フレームを生成するのに、ピクセルアレイの行および列の電極を駆動するための多種多様なプロトコルも周知であり、本発明とともに用いられてよい。]
[0021] 図4および図5は、図2の3×3のアレイ上に表示フレームを作成するための1つの可能な作動プロトコルを示す。図4は、図3のヒステリシス曲線を示すピクセルに用いられ得る列と行との電圧レベルの可能な組を示す。図4の実施形態では、ピクセルの作動は、適切な列を−Vbiasに設定し、適切な行を+ΔVに設定することを含み、それぞれ−5ボルトおよび+5ボルトに相当してよい。ピクセルの緩和は、適切な列を+Vbiasに設定し、適切な行を同一の+ΔVに設定して、そのピクセルの両端にゼロボルト電位差を生成することより達成される。行電圧がゼロボルトに維持されるそれらの行では、ピクセルは、列が+Vbiasであろうと−Vbiasであろうと、元の状態に関係なく安定している。また、図4に示されるように、当然のことながら、前述のものと逆極性の電圧を用いることができ、例えば、ピクセルの作動は、適切な列を+Vbiasに設定し、適切な行を−ΔVに設定することを含むことができる。この実施形態では、ピクセルの解放は、適切な列を−Vbiasに設定し、適切な行を同一の−ΔVに設定して、そのピクセルの両端にゼロボルト電位差を生成することより達成される。] 図2 図3 図4
[0022] 図5Bは、図2の3×3のアレイに対して印加される一連の行と列との信号を示すタイミング図であり、これによって、図5Aに示された表示配置がもたらされることになり、ここで、作動するピクセルは非反射型である。図5Aに示されたフレームを書き込む前に、ピクセルは任意の状態にあることが可能であり、この実施例では、すべての行が0ボルトであり、すべての列が+5ボルトである。これらの印加電圧で、すべてのピクセルは、それらの現在の作動状態または緩和状態で安定している。] 図2 図5A 図5B
[0023] 図5Aのフレームでは、ピクセル(1,1)、(1,2)、(2,2)、(3,2)および(3,3)が作動される。これを達成するために、行1の「ライン時間」中、列1および列2が−5ボルトに設定され、列3は+5ボルトに設定される。すべてのピクセルが3〜7ボルトの安定ウィンドウにとどまるので、いかなるピクセルの状態も、これによって変化することはない。次いで、行1は、0ボルトから5ボルトまで上昇してからゼロへ戻るパルスでストローブされる。これによって、ピクセル(1,1)および(1,2)が作動され、ピクセル(1,3)が緩和される。アレイ内のその他のピクセルは影響を受けない。所望の通りに行2を設定するために、列2が−5ボルトに設定され、列1および列3が+5ボルトに設定される。次いで、行2に印加された同一のストローブによって、ピクセル(2,2)が作動され、ピクセル(2,1)および(2,3)が緩和される。同様に、アレイのその他のピクセルは影響を受けない。行3は、列2および列3を−5ボルトに設定し、列1を+5ボルトに設定することにより、同様に設定される。行3のストローブによって、行3のピクセルは、図5Aに示されるように設定される。フレームに書き込んだ後、行電位はゼロであり、列電位は+5ボルトまたは−5ボルトを維持することが可能であり、そのとき、図5Aの配置にディスプレイは安定している。当然のことながら、何十または何百もの行と列とのアレイに対して、同一の手順を用いることができる。また、当然のことながら、行と列との作動を実行するのに用いられる電圧のタイミング、順番、およびレベルは、上記で概説された一般的な原理の範囲内で広範にわたって変化させることができ、上記の実施例は単なる例示であり、いかなる作動電圧の方法も、本願明細書で説明されたシステムおよび方法とともに用いることができる。] 図5A
[0024] 図6Aおよび図6Bは、ディスプレイデバイス40の実施形態を示すシステムブロック図である。ディスプレイデバイス40は、例えば携帯電話または移動式電話であることが可能である。しかしながら、ディスプレイデバイス40またはそのわずかな変形形態の同一の構成部品が、テレビおよび携帯用メディアプレーヤなど様々なタイプのディスプレイデバイスの実例ともなる。] 図6A 図6B
[0025] ディスプレイデバイス40は、ハウジング41、ディスプレイ30、アンテナ43、スピーカ45、入力デバイス48、およびマイクロホン46を含む。ハウジング41は、射出成形および真空成形を含む、当業者に周知の様々な製造プロセスのうち任意のものから一般に形成される。さらに、ハウジング41は、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、およびセラミック、あるいはそれらの組合せを含むがこれらに限定されない様々な材料のうちの任意のものから作製されてよい。一実施形態では、ハウジング41は、様々な色の、あるいは様々なロゴ、画像、または記号を含む、他の取外し可能な部分と交換されうる取外し可能な部分(図示せず)を含む。]
[0026] 例示的ディスプレイデバイス40のディスプレイ30は、本願明細書で説明されるように、双安定ディスプレイを含む様々なディスプレイの任意のものでよい。他の実施形態では、ディスプレイ30は、当業者に周知である、前述のようなプラズマ、EL、OLED、STN LCD、またはTFT LCDなどのフラットパネルディスプレイ、あるいはCRTまたは他の管デバイスなどの非フラットパネルディスプレイを含む。しかしながら、本実施形態を説明する目的のために、本願明細書で説明されたように、ディスプレイ30は干渉型変調器ディスプレイを含む。]
[0027] 例示的ディスプレイデバイス40の一実施形態の構成部品が、図6Bに概略的に示されている。示された例示的ディスプレイデバイス40はハウジング41を含み、その中に、少なくとも部分的に入れられた追加の構成部品を含むことができる。例えば、一実施形態では、例示的ディスプレイデバイス40は、送受信機47に結合されたアンテナ43を含むネットワークインターフェイス27を含む。送受信機47は、プロセッサ21に接続され、プロセッサ21は、調整用ハードウェア52に接続される。調整用ハードウェア52は、信号を調整する(例えば信号をフィルタリングする)ように構成されてよい。調整用ハードウェア52は、スピーカ45およびマイクロホン46に接続される。プロセッサ21は、入力デバイス48およびドライバコントローラ29にも接続される。ドライバコントローラ29は、フレームバッファ28およびアレイドライバ22に結合され、アレイドライバ22は、順に、ディスプレイアレイ30に結合される。電源50は、特定の例示的ディスプレイデバイス40の設計によって必要とされるすべての構成部品に電力を供給する。] 図6B
[0028] ネットワークインターフェイス27は、アンテナ43および送受信機47を含み、例示的ディスプレイデバイス40は、1つまたは複数のデバイスとネットワークで通信することができる。一実施形態では、ネットワークインターフェイス27は、プロセッサ21の要件を緩和するために、いくつかの処理能力を有してもよい。アンテナ43は、信号を送受信するための当業者に周知である任意のアンテナである。一実施形態では、アンテナは、IEEE 802.11の(a)、(b)、または(g)を含むIEEE 802.11規格に従ってRF信号を送受信する。別の実施形態では、アンテナは、BLUETOOTH規格に従ってRF信号を送受信する。携帯電話の場合には、アンテナは、無線携帯電話ネットワーク内で通信するのに用いられるCDMA、GSM、AMPS、または他の既知の信号を受信するように設計される。送受信機47は、アンテナ43から受信した信号を前処理し、それらは、プロセッサ21によって受け取られてさらに操作されうる。また、送受信機47は、プロセッサ21から受け取った信号を処理し、それらは、例示的ディスプレイデバイス40からアンテナ43を介して送信され得る。]
[0029] 代替実施形態では、送受信機47を受信機で置換することができる。さらに別の代替実施形態では、ネットワークインターフェイス27を画像ソースで置換することができ、画像ソースは、プロセッサ21へ送られる画像データを保存または生成することができる。例えば、画像ソースは、画像データを含むデジタルビデオディスク(DVD)またはハードディスクドライブ、あるいは画像データを生成するソフトウェアモジュールであることが可能である。]
[0030] プロセッサ21は、一般に例示的ディスプレイデバイス40の全体の動作を制御する。プロセッサ21は、ネットワークインターフェイス27または画像ソースからの圧縮画像データなどのデータを受け取り、このデータを、未加工の画像データ、または未加工の画像データへ容易に処理されるフォーマットに処理する。次いで、プロセッサ21は、ドライバコントローラ29または記憶用のフレームバッファ28へ処理データを送る。未加工データは、一般に、画像内の各位置で画像特性を特定する情報を参照する。例えば、そのような画像特性は、色、彩度、およびグレイスケールレベルを含むことができる。]
[0031] 一実施形態では、プロセッサ21は、例示的ディスプレイデバイス40の動作を制御するためのマイクロコントローラ、CPU、または論理ユニットを含む。調整用ハードウェア52は、スピーカ45に信号を伝送し、マイクロホン46から信号を受け取るための増幅器およびフィルタを一般に含む。調整用ハードウェア52は、例示的ディスプレイデバイス40内の個別部品でよく、あるいはプロセッサ21または他の構成部品内に組み込まれてもよい。]
[0032] ドライバコントローラ29は、プロセッサ21によって生成された未加工の画像データを、プロセッサ21から直接受け取り、あるいはフレームバッファ28から受け取って、アレイドライバ22へ高速伝送するために、未加工の画像データを適切に再フォーマットする。具体的には、ドライバコントローラ29は、未加工の画像データを、ラスタ状のフォーマットを有するデータの流れへ再フォーマットし、これは、ディスプレイアレイ30にわたる走査に適当なタイムオーダーを有する。次いで、ドライバコントローラ29は、フォーマットされた情報をアレイドライバ22へ送る。LCDコントローラなどのドライバコントローラ29は、スタンドアローンの集積回路(IC)としてシステムプロセッサ21に関連づけられることが多いが、そのようなコントローラは多くのやり方で実施されてよい。それらはハードウェアとしてプロセッサ21に組み込まれてよく、ソフトウェアとしてプロセッサ21に組み込まれてよく、あるいは、アレイドライバ22とともにハードウェアに完全に一体化されてよい。]
[0033] 一般に、アレイドライバ22は、ドライバコントローラ29からフォーマットされた情報を受け取って、ビデオデータを、ピクセルのディスプレイのx−yマトリクスから来る何百もの、時には何千ものリードに対して毎秒多数回印加される波形の並行した組へ再フォーマットする。]
[0034] 一実施形態では、ドライバコントローラ29、アレイドライバ22、およびディスプレイアレイ30は、本願明細書で説明されたディスプレイのタイプのあらゆるものに適している。例えば、一実施形態では、ドライバコントローラ29は、従来型の表示コントローラまたは双安定の表示コントローラ(例えば干渉型変調器コントローラ)である。別の実施形態では、アレイドライバ22は、従来型のドライバまたは双安定の表示ドライバ(例えば干渉型変調器ディスプレイ)である。一実施形態では、ドライバコントローラ29は、アレイドライバ22と一体化される。そのような実施形態は、セル式電話、腕時計、および他の小面積ディスプレイなどの高度に集積されたシステムでは一般的である。さらに別の実施形態では、ディスプレイアレイ30は、一般的なディスプレイアレイまたは双安定のディスプレイアレイ(例えば干渉型変調器のアレイを含むディスプレイ)である。]
[0035] 入力デバイス48によって、ユーザが例示的ディスプレイデバイス40の操作を制御することが可能になる。一実施形態では、入力デバイス48は、QWERTYキーボードまたは電話キーパッドなどのキーパッド、ボタン、スイッチ、タッチセンサースクリーン、あるいは感圧性または感熱性の膜を含む。一実施形態では、マイクロホン46は、例示的ディスプレイデバイス40用の入力デバイスである。マイクロホン46がデバイスへデータを入力するのに使用される場合、例示的ディスプレイデバイス40の動作を制御するために、ユーザによって音声命令が供給され得る。]
[0036] 当技術分野で周知のように、電源50は様々なエネルギー蓄積デバイスを含むことができる。例えば、一実施形態では、電源50は、ニッケルカドミウム電池またはリチウムイオン電池などの充電式電池である。別の実施形態では、電源50は、再生可能エネルギー源、コンデンサ、またはプラスチック太陽電池および太陽電池塗料を含む太陽電池である。別の実施形態では、電源50は、壁コンセントから電力を受け取るように構成される。]
[0037] いくつかの実装形態では、前述のように、制御プログラムの機能は、電子表示システムでいくつかの場所に配置され得るドライバコントローラ内に存在する。場合によっては、制御プログラムの機能は、アレイドライバ22内に存在する。前述の最適化は、任意数のハードウェアおよび/またはソフトウェア構成部品で、並びに様々な構成で実施され得ることを当業者は理解するだろう。]
[0038] 上記で説明された原理に従って動作する干渉型変調器の構造の詳細は、変化に富むものであり得る。例えば、図7A〜図7Eは、可動反射層14およびその支持構造の5つの異なる実施形態を示す。図7Aは図1の実施形態の断面であり、金属材料14のストリップが、直交して伸びる支持体18上に堆積される。図7Bでは、可動反射層14は、その隅のみでテザー32に接して支持体に取り付けられている。図7Cでは、可動反射層14は、柔軟金属を含み得る可変層34からつるされる。可変層34は、可変層34の周辺の基板20と直接的または間接的に接続する。これらの接続部は、本願明細書では支柱と称される。図7Dに示された実施形態は、支柱プラグ42を含み、その上に可変層34がある。図7A〜図7Cのように、可動反射層14はキャビティ上につるされたままであるが、可変層34と光学積層体16との間の穴を充填することによって可変層34が支柱を形成しない。むしろ、支柱プラグ42を形成するために用いられる平坦化材料から、支柱が形成される。図7Eに示された実施形態は、図7Dに示された実施形態に基づくものであるが、図7A〜図7Cに示された実施形態のうちの任意のもの、ならびに図には示されていない追加の実施形態と連携するように適合されてもよい。図7Eに示される実施形態では、バス構造44を形成するために金属または他の導電材料の追加の層が用いられている。これによって、干渉型変調器の背部に沿った信号のルーティングが可能になり、基板20上にいくつもの電極を別に形成する必要性が解消される。] 図1 図7A 図7B 図7C 図7D 図7E
[0039] 図7に示されたような実施形態では、干渉型変調器が直視型デバイスとして機能し、画像は、透明基板20の前面から見られ、この面は、変調器が配置される面の反対側である。これらの実施形態では、反射層14が、基板20の反対側の反射層側の干渉型変調器のいくらかの部分を、光学的に遮蔽し、可変層34及びバス構造44を含む。これによって、遮蔽された区域が、画像品質に悪影響を及ぼすことなく構成されて動作されることが可能になる。この分離可能な変調器構造によって、変調器の電気機械的態様と光学的態様とのために用いられる構造設計および材料が、互いに無関係に選択されて機能することが可能になる。さらに、図7C〜図7Eに示された実施形態は、反射層14の光学的特性を、可変層34によって実現される、その機械的特性から分離することにより得られる追加の利点を有する。これによって、反射層14に用いられる構造設計および材料を光学的特性に関して最適化すること、および可変層34に用いられる構造設計および材料を所望の機械的特性に関して最適化することが可能になる。] 図7C 図7D 図7E
[0040] 図3と同様な典型的な容量性MEMSデバイスの電気容量−電圧レスポンスが、構造内に固定電荷が存在しないならば、約ゼロの印加バイアスで対称的である。ヒステリシスウィンドウが、ゼロの印加バイアスを中心としないという事実は、可動層を作動したまま保つように全ての時間で非−ゼロバイアスがデバイスに印加されることを必要とし、これは、いくつかの欠点を有する。第一に、非−ゼロバイアスの容量性デバイスへの適用が、デバイスの誘電性積層体の望ましくない帯電により、ヒステリシスウィンドウをシフトする電位を有する。これが、制御回路による追加の補償を要求する。干渉型変調器ディスプレイの場合、電荷−平衡の波形を実施するための追加のドライバの複雑さにより(例えば、一の極性におけるDCホールディングバイアスを印加する代わりに、トグリングにより、正と負のヒステリシスウィンドウ間にバイアスを印加すること)、費用がかかる。第二に、バイアスとともにデバイスを駆動することが、大きな電力消費を生じる。これらの理由のため、ヒステリシスウィンドウの中心が、ゼロバイアスにシフトされるならばこれが望ましい。以下に説明されるようなある実施形態が、プログラム可能なオフセット電圧制御能力を提供し、制御された方法で干渉型変調器の誘電性積層体に電荷を蓄積し、これによって、ヒステリシスウィンドウの中心をゼロバイアスにシフトすることが可能となる。これらの実施形態が、干渉型変調器に制限されず、MEMSスイッチのような2つの電極間の空隙を備えた任意の容量性MEMSデバイスに適用可能である。] 図3
[0041] 図8A,8B及び8Cが、図7Aに示されたデバイスと同様な構造を備えた干渉型変調器の側断面図を示す。これらの図が、反射層712及び光学積層体714にわたる電源724からの電圧の適用を示す。図8Bにおいて、反射層712が、その変形された状態で示されており、これが、印加電圧によって生成された静電力726によって光学積層体722の近くに描かれている。図8Bに示されているように、反射層712が、誘電性積層体722と接触して又はこれと十分に近づいており、これが、電荷を誘電性積層体722に移動させる。図8Cが、電源724によって誘導された電位が、取り除かれ又は低減され、反射層712が、その非−変形状態に戻った場合におけるデバイスを示す。しかしながら、反射層712が変形され及び誘電性積層体と接触する又は近接する場合に、それに移動された電荷のいくらか又は全てを誘電性積層体722が未だ保持していることも分かる。図8Cに示されているように、移動された電荷が、正の電荷又は“電位”である。この電位が、通常、少なくとも100msよりも長い間、又は、反対の電位が反射層712と光学積層体722との間に印加されるまで、誘電性積層体に保持される。これが、反射層712が、キャビティ内に変形し、誘電性積層体722に負の電位を運ぶ場合に生じる。] 図7A 図8A 図8B 図8C
[0042] 誘電性積層体が電位を保持する特性が、“電荷持続性”と称される。誘電性積層体が電位を保持する場合、その電位が、“埋め込み(embedded)電位”又は“埋め込み電荷”と称されうる。正となる埋め込み電位の本願明細書の説明は、反対の極性を使用する実施形態が好ましくないことを示唆することを意図しない。実際には、いくつかの実施形態において、反対の極性が使用される。いくつかの実施形態では、両方の極性が使用されうる。]
[0043] 誘電性積層体内の埋め込み電荷が、MEMS容量性デバイスのヒステリシスウィンドウをシフトさせることが可能である。図9が、底面電極(光学積層体714)からの距離hでの誘電体内の電荷のシート(σシート)を備えた容量性MEMSデバイス用の単純化された平衡板コンデンサモデルを示す。この電荷のシートが、式1により決定されることが可能な量vオフセットによって緩和及び作動電圧の両方におけるシフトを生じる。
(式1)vオフセット=(h・σシート)/(εrel・ε0)
ここで、εrelが、誘電体の比誘電率であり、εOが自由空間の誘電率である。作動及び緩和電圧が、同じオフセット電圧によってシフトされるため、ヒステリシスウィンドウの形状が、正常なままである。ヒステリシスウィンドウのシフトが、誘電体内に蓄積された電荷の量を変化させることにより制御されることが可能である。適切な量の電荷が、誘電体内に蓄積される場合、ヒステリシスウィンドウが、図10に示されるように、ゼロバイアスを中心とするように、移動される。誘電体内に蓄積された電荷の量に対するヒステリシスウィンドウのシフトの感度が、例えば、異なる誘電体材料を使用し、距離hを調節することにより、設計及び製造段階において調節されることが可能である。] 図10 図9
[0044] いくつかの実施形態において、干渉型変調器が、窒化シリコン、二酸化シリコン、酸化アルミニウム、及び/又は二酸化チタンのような単一の誘電体層で製造される。以下に説明されるようなある実施形態が、多数の誘電体層を含む誘電性積層体を有する。また、ある実施形態が、多数の誘電体層及び金属又は半導体のような他の材料を含む誘電性積層体を含むことが可能である。いくつかの実施形態に共通の特徴は、誘電性積層体内に電荷をトラップする及び蓄積する能力である。]
[0045] [電荷をトラップ及び蓄積することが可能な誘電性積層体を備えた干渉型変調器]
図11が、干渉型変調器の電極間の多数−構成部品の絶縁材料積層体の一実施形態に対するエネルギーバンド図を示す。この材料が、2つの誘電体の間に位置された中心材料を含む。この中心材料が、誘電体内に連続膜を、又は材料のアイランドのような非−連続膜を形成してよい。図11において、誘電体に対するバンドギャップが、伝導バンドの底部と価電子帯の上部との間のギャップを表す。EF,t,EF,c,及びEF,bが、上部電極、中心材料、及び底部電極の各々に対するフェルミ順位を表す。フェルミ順位が、材料内の自由電子のエネルギーレベルを示す。図に示すように、中心材料が、導体又は誘電体の伝導バンドよりも下のエネルギーレベルを有するいずれの材料であってよい。例えば、この材料が、金属、シリコン、及びゲルマニウムであることが可能である。中心材料が、隣接する誘電体の伝導バンドよりも下のエネルギーレベルを有するため、これが、電荷をトラップすることが可能である。] 図11
[0046] 図12が、干渉型変調器の電極間の多数−構成部品の絶縁材料積層体の他の実施形態に対するエネルギーバンド図を示す。この材料が、2つの誘電体間に位置された中心材料を含む。この中心材料が、一つ以上の追加の誘電体材料を含む。例えば、上部及び底部誘電体層が、SiO2から形成されてよく、一方、中心材料が、酸化アルミニウム、二酸化ハフニウム、又は窒化シリコンのような、いずれの他の遷移金属若しくは希土類金属酸化物、ケイ酸塩、又は窒化物を含む。] 図12
[0047] このような一実施形態において、誘電性積層体が、電荷キャリアをトラップ及び保持することが可能なポテンシャル井戸を形成する。図に示すように、中心材料が、電子のためのポテンシャル井戸を形成する隣接する誘電体層よりも小さな伝導バンドの底を有してよい。中心材料が、ホールのためのポテンシャル井戸を形成する隣接する誘電体よりも大きな価電子帯の上部を有してよい。]
[0048] 他の実施形態において、中心材料が、当業者に周知である技術を使用して内因性又は外因性欠陥を有するように形成されることが可能であり、電荷が容易にトラップされる。他の実施形態において、中心材料が、電荷キャリアのためのポテンシャル井戸を形成し、及び電荷をトラップするための欠陥を有するように形成されてよい。]
[0049] 図13が、他の実施形態に対するエネルギーバンド図を示し、ここで、誘電体材料の単層が、内因性及び/又は外因性欠陥のために、電荷を保持することが可能である。この誘電体層が、プロセス誘起欠陥を含んでよく、この欠陥が、誘電体層の堆積又は成長の間に形成され、図13に示されるように誘電体層全体にわたって分布される。誘電体層が、ドーパント原子の注入のように、誘電体層内の特定の深さに意図的に導入された電荷部を有してよい。誘電体層が、プロセス誘起欠陥及び意図的に導入された電荷部の両方を含んでよい。誘電体層が、例えば、SiNx、を含んでよく、ここで、xが、ゼロより大きな整数である。] 図13
[0050] 上記に議論されたような異なる試みが結合されてよく、電荷をトラップし蓄積するという点において誘電性積層体をさらに有効なものとするが、中間金属又は誘電体によって形成されたポテンシャル井戸に電子をトラップすることが、通常、欠陥部内に電子をトラップするよりもさらに効果的及び制御可能である。上記において説明したように、誘電性積層体が、上部誘電体と底部誘電体との間に配置された帯電層を含んでよい。一実施形態において、上部誘電体と底部誘電体の厚さが、50から1000Åであり、一方、帯電トラッピング層の厚さが、2から200Åである。誘電体層が、所望の電荷ストレージ容量を提供するならば、誘電体が、単一の誘電体層を含んでよい。設計に応じ、さらなる誘電体又は帯電層が、追加されてもよい。]
[0051] 一般的に、上記において説明したようなMEMS容量性デバイスが、比較的厚い誘電体層を有し、例えば、約50Åよりも厚く、誘電体を介した電荷キャリアの直接トンネリングのため、リーク電流を最小化する。図14に示されたように、このようなデバイスが、2つの型の動作を有する可能性がある。比較的低いバイアスが、2つの電極にわたって印加された場合、このデバイスが、通常の操作型で動作し、このデバイスが、作動又は緩和される。通常の操作型においては、リーク電流がほとんど生じない。従って、デバイスに蓄積された電荷が、適当な速度でリークオフすることが出来ない。デバイスをプログラムする、例えば、電荷トラッピング層内に電荷を蓄積し、ヒステリシスウィンドウを移動させるために十分に高いバイアスが印加された場合、デバイスが、プログラミング型に移行する。高いバイアスにより、誘電性積層体にわたって高い電場を生じ、Fowler−Nordheimトンネリング電流を形成し、これは、通常、4MV/cmよりも大きな印加場においてSiO2に対して生じる。Fowler−Nordheimトンネリング型により、印加場に指数関数的に左右されるリーク電流が生じ、この結果、トラッピングのために誘電性積層体にかなりの量の電荷を提供するのに十分である。] 図14
[0052] デバイスをプログラムするために要求される時間が、ヒステリシスウィンドウの所望のシフトを提供するために必要とされる電荷量、並びにプログラミング電圧でのストレージ媒体への電荷の流れ及びストレージ媒体からの電荷の流れ(例えばリーク電流)によって決まる。ヒステリシスウィンドウの所望の電圧シフトを提供するために必要とされる電荷量が、式1をベースとして決定されてよい。図15が、底部電極から200Åの距離に位置した電荷のシートの関数として、干渉型変調器の電圧シフトを示す例示的な図である。] 図15
[0053] 図16が、プログラミング電圧の関数とした、ヒステリシスウィンドウの所望の電圧シフトを示す例示的な図である。この実施例において、500Åの厚さのSiO2誘電体層を介したリーク電流が、第一に、プログラミング電圧の関数として底部電極から200Åの距離での容量性デバイス内の電荷の蓄積により達成可能な電圧シフトの量を決定するために使用された。1秒と1ミリ秒の2つのプログラミング時間が示されている。この図が、ヒステリシスウィンドウ内の適当なシフトを含む、関連のあるタイムスケールで干渉型変調器を帯電させる実現可能性を明らかにする。いくつかの実施形態において、約1から10ボルトにわたる電圧シフトが、通常、ヒステリシスウィンドウをシフトさせ、ゼロバイアスを中心とさせるために必要とされる。その範囲での電圧シフトを生じるために必要とされるプログラミング電圧が、膜の破壊電圧(通常、約40ボルト)をいまだはるかに下回っている。プログラミング時間が、材料及び帯電層の位置などの構造の最適化と合わせて調節されてよい。例えば、電極と帯電層との間の薄いトンネリング誘電体層が、誘電体と帯電層との間の大きな電流密度を結果として生じ、プログラミング時間が短くなる。] 図16
[0054] トラップ誘電体を備えた干渉型変調器が、プログラムされてよく、ヒステリシスウィンドウが、ゼロ印加バイアスの周りで対称である。これにより、ユーザが、非−ゼロバイアスを印加することなく、持続時間の間、干渉型変調器の可動層を作動されたまま保つことが可能となり、この結果、電力消費が低減する。また、これが、上記のように非−ゼロバイアスを中心とするヒステリシスウィンドウを有する干渉型変調器の他の問題に対処する。]
[0055] [アレイ内の複数の干渉型変調器の操作]
いくつかの実施形態において、上記のそれらのような干渉型変調器が、アレイ状に配置され、ディスプレイモジュール内の1つ以上のピクセルを形成する。いくつかの実施形態において、ディスプレイ回路が、コンピュータプロセッサからの命令又は他の命令ソースを受け取り及び実行するように構成され、ディスプレイ回路上に出力を表すことが出来る。ディスプレイ回路に対する命令が、干渉型変調器が、各フレーム内の作動のために選択されることを示す画像データを含んでよい。いくつかの実施形態において、電位を埋め込むプロセスが、出力の表示に関与するためにアレイ内の選択された干渉型変調器を準備することを目的として実施される。従って、アレイの様々な干渉型変調器が、所望の出力に基づいて、一つ以上の電圧を受ける、又は全く受けないことが可能である。従って、アレイ内の特定の干渉型変調器又はピクセルの選択により、出力としてディスプレイ上に表示されるテキスト、画像、又は他のインディシア(indicia)の表現を可能とすることが出来る。]
[0056] 埋め込み電荷を保持することが可能な誘電性積層体を備えた干渉型変調器が使用される場合、ディスプレイ出力のための命令が、電気回路に、比較的高い電圧で、選択された干渉型変調器を駆動させ、選択された干渉型変調器の誘電性積層体が、埋め込み電荷を備えたままである。同時に、このアレイの他の干渉型変調器が、埋め込み電荷を受け取るように選択されない。選択された及び選択されなかった干渉型変調器の配置が、ディスプレイモジュール上の所望の出力に対応する。選択された干渉型変調器内に電荷を埋め込むプロセスが、”書き込み”段階と呼ばれうる。アレイ内の干渉型変調器の数及び配向性のため、異なる形状及び大きさのスクリーンが、書き込み段階に対して異なる時間的な要求を有することを当業者は理解するだろう。変調器に埋め込み電荷を書き込む段階が、パッシブ・アドレッシング又はアクティブ・アドレッシングで実施されてよい。ゼロまでずっとヒステリシス曲線の中心がシフトされることが望ましい場合、各ピクセルが個々にアドレスされることが可能な当業者に周知であるアクティブ・アドレッシングが、有用である。各所望の変調器誘電体が、ヒステリシスループを移動させるように帯電された後で、全ての行及び列が、接地されてよい。この時、帯電された変調器が、作動されたままであり、帯電されていない変調器が、緩和されており、所望の画像を表示する。]
[0057] アレイに対する命令の一実施形態において、表示時間の単一サイクルが、スキャン時間(所望の変調器を帯電するために使用される時間)の約10倍長く続く。しかしながら、いくつかの実施形態において、表示時間が、十分に長く、その用途の要求及び誘電性積層体に使用される誘電体材料のタイプに依存する。]
[0058] 表示時間が、特有の電荷拡散時間を超える場合、画像が消え始め、この特有の電荷拡散時間は、印加電場に応じた誘電性積層体内に又は誘電性積層体から電荷を移動させるために要する時間である。反射層からの電位が、誘電性積層体に移動されるため、フェーディングが生じる。これが埋め込み電荷をオフセットさせ、作動しきい値が上昇し、トラップされた電荷が、反射層を変形状態にもはや十分に保持しない。]
[0059] 出力をリセットするために、アレイから、全てのデータがクリアされうる。これは、アレイ内の全ての干渉型変調器に一つ以上の広範囲の除去電圧を印加することにより達成されうる。一旦アレイがクリアされると、これは、上記のプロセスを繰り返すことにより新たな出力を書き込むために効果的な白紙状態となる。出力をリフレッシュすることは、フェーディングするディスプレイを新しくするだけでなく、テキスト若しくはデータが更新される用途において、又は一連の異なる画像が使用される用途においても有利である。]
[0060] 誘電性積層体内に蓄積された電荷量を制御するためにいくつもの方法が使用されうる。上記説明において、Fowler Nordheim(FN)トンネリングと呼ばれうる静電法の一実施例が、紹介された。この静電法が、デバイスに高磁場を印加し、電子の、電極(通常、金属又は半導体)から誘電体の伝導バンドに入り、次に、他の電極に向かって加速されるトンネリングを引き起こす。他の電極に達する前に、これらの電子が、誘電性積層体内のどこかでトラップされる。具体的なトラッピング機構が、デバイスの構造に依存する。プログラム可能なMEMSコンデンサとしての使用のためのポテンシャル構造の静電プログラミングシミュレーションが、図17に示されている。図11に示されるようなこのシミュレーションに使用された構造が、上部金属電極、底部金属電極及び例えばアルミニウムである帯電層を含む。上部誘電体が、25nmの酸化アルミニウム層及び25nmの二酸化シリコン層であった。このシミュレーションが、半導体デバイス物理学の分野で周知の理論モデルをベースとしており、電場の関数としての電流密度のような材料特性を測定した。この特定のシミュレーションの結果が、第一に、−30V DCバイアスプログラミングストレス下でのこのデバイスの一時的な帯電挙動を示す。帯電層上の正味の電流密度、及び帯電層上に蓄積された総電荷密度が、図17に示されている。また、帯電層上の正味の電流密度及び各誘電体を通した個々の寄与分が、図17に示されている(帯電層上の正味の電流密度は、トラッピング及び脱−トラッピング電荷の両方の関数である)。] 図11
[0061] 帯電層上の電位及び各誘電体にわたる平均電場が、図18に示されている。トラップされた電荷の量及び位置が分かっているため、オフセット電圧内の電位シフトが計算されるいことが可能であり、これが、図18に示されている。このシミュレーションが、ある設計において、オフセット電圧を十分にシフトさせる(例えば、数ボルトだけ)ために必要な電荷が、a)1秒又はそれ以下のオーダーのタイムフレーム内で、及びb)誘電体層を破壊しない印加バイアス条件で、MEMSコンデンサ内にプログラムされることが可能であることを示す。]
[0062] プログラミング法の一実施形態が、内部光子放出と呼ばれる光学的技術を使用する。この技術が、誘電体伝導バンド内に電子を励起するための外部紫外線光源を必要とする。必要とされるエネルギーによって決まる通常3−5eVの高エネルギー光子の入射が、電極によって吸収され、次いで、高エネルギー電子を生成する。小さな外部磁場を印加すると、高エネルギー電子が、誘電体伝導バンド内に入る。一旦伝導バンド内に入ると、電子が、FNトンネリングに対して上記で議論されたものと同じポテンシャル井戸内にトラップされる。金属帯電層の使用が、a)伝導バンドからの電子のトラッピング、及びb)帯電層からの電子の脱トラッピングの両方を生じうる。例えば、インジウムスズ酸化物のような透明導電電極又は絶縁体といった、透明帯電層に対し、帯電層内にほとんど光子を吸収しないため、帯電層上の電子のトラッピングが、脱トラッピングよりも優位である。プログラム可能なMEMSデバイス内の電荷を制御するために内部光子放出を使用することの1つの効果は、プログラミングが、低電場で達成できることであり、従って、誘電体材料に対する信頼性の要求が緩和される。このような技術が、光学デバイスである干渉型変調器デバイスをプログラミングするために潜在的に有利でありうる。他の実施形態において、3つの端末装置が、使用されてよく、ここで、コンデンサが、帯電層との電気的な接続を有する。この電気的な接続が、高電場又はUV放射にデバイスを曝すことなく、特定の電荷量を有するコンデンサをプログラミングするために使用される。]
[0063] 上記の電荷ベースのヒステリシスシフトが、様々に使用される。例えば、MEMSベースのディスプレイシステムの製造により、アレイからアレイ及びまたアレイ内の異なるMEMSピクセル間の両方で、製造後に広範囲のヒステリシスウィンドウ位置を有するデバイがしばしば形成される。試験及び較正手順においてヒステリシスウィンドウ位置を調節するために、ディスプレイ製造に続いて、FNトンネリングと内部光子放出の両方が、”ワンタイム”プログラミングイベントとして使用されてよい。さらに、MEMSディスプレイシステムのヒステリシスウィンドウ位置が、経時的に及び使用とともにシフトされることも可能である。上記の方法が、操作間にヒステリシスオフセット電圧を定期的に調節するために使用されることも可能である。]
[0064] プログラム可能なオフセット電圧制御を備えた容量性MEMSデバイスの潜在的使用が、MEMSベースのメモリデバイスなどである。長期間の間電荷をトラッピングし及び蓄える機能により、これらのデバイスが、情報を保存することが可能となる。ヒステリシスウィンドウをゼロボルト以上にシフトさせるために十分な期間及び電圧でMEMSメモリ素子を作動させることによってビットが、蓄えられることが可能である。ストレージ信号が取り除かれた場合、その状態が維持される。保管されたデータが、様々な方法で読みだされることが可能である。本願明細書に記載されたMEMSデバイスの電気容量が、作動及び緩和状態間で著しく変化するため、メモリ素子の電気容量が、テスト信号で決定されることが可能である。高い電気容量が、作動状態(例えば、バイナリ1)を示し、低い電気容量が、緩和状態(例えば、バイナリ0)を示す。いくつかの実施形態において、素子の状態が、光学的に検出される。]
[0065] 上記のある実施形態が、固定電極と可動電極との間に配置され、電荷をトラップし保持する材料を有する容量性MEMSデバイスを開示する。実施例において、固定電極上に配置された電荷−トラッピング材料が示されたが、この電荷−トラッピング材料が、可動電極上に配置されてもよいことが理解される。これらの実施形態が、プログラム可能なオフセット電圧制御の機能を提供し、制御された方法で、電荷が、電荷−トラッピング材料内に蓄えられることが可能となり、この結果、ヒステリシスウィンドウの中心がシフトされる。作動しきい電圧が、特定の範囲内で調整可能でありうる。例示的な範囲のいくつかは、例えば、0から15ボルト、4から10ボルト、3から15ボルト、及び0から2ボルトを含む。作動しきい電圧が、負又は正であることが可能である。他の実施形態において、作動しきい電圧が、20から50ボルトの間で可変的に制御されてよい。他の範囲も、特定の用途に応じて利用できる。]
[0066] 上記の詳細な説明が示され、記載され、及び様々な実施形態に適応されるものとして、新規な特徴が指摘されたが、様々な省略、置換、並びに形式及び示されたプロセス又はデバイスの詳細の変更が、本発明の精神を逸脱することなく当業者によってなされうることが理解される。認識されるように、本発明が、本願明細書において説明された利点及び特徴の全てを提供しない形式内で具体化され、いくつかの特徴が、他のものから独立して使用される又は実施されうる。]
[0067] 12干渉型変調器
14可動反射層
16光学積層体
18支柱
19キャビティ
20基板
21プロセッサ
22アレイドライバ
24行駆動回路
26列駆動回路
30 ディスプレイ]
权利要求:

請求項1
電極と;前記電極上に広がり、その間にキャビティを形成する可動層と;前記電極及び前記可動層の一方又は両方と結合された材料であって、内因性の電子エネルギーバンド構造及び/又は外因性の欠陥のために、電荷のトラッピングに有効である材料と;を備えたデバイスであって、前記可動層が、前記電極と前記可動層の少なくとも一部との間の電位に応じて移動するように構成され、前記電位が、作動しきい電圧よりも大きく、前記デバイスの作動に応じて前記作動しきい電圧を変化させるように、前記材料に電荷が移動され、又は、前記材料から電荷が移動されることを特徴とするデバイス。
請求項2
前記材料が、100msを超える期間の間、前記作動しきい電圧を変えるために十分な移動された電荷を維持するように構成されたことを特徴とする請求項1記載のデバイス。
請求項3
前記材料が、第一材料と、前記第一材料の電子エネルギーバンドギャップよりも小さな電子エネルギーバンドギャップを有する少なくとも一つの他の材料とを有することを特徴とする請求項1記載のデバイス。
請求項4
前記第一材料が、窒化シリコン、二酸化シリコン、酸化アルミニウム、二酸化チタン、又は遷移金属酸化物若しくはケイ酸塩の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項3記載のデバイス。
請求項5
前記少なくとも一つの他の材料が、金属、半導体、及び誘電体材料の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項3記載のデバイス。
請求項6
前記デバイスが、干渉型光変調器を含むことを特徴とする請求項1記載のデバイス。
請求項7
前記デバイスが、追加の干渉型光変調器のアレイに接続されるように構成されたことを特徴とする請求項6記載のデバイス。
請求項8
前記アレイが、画像を表示するように構成されたことを特徴とする請求項7記載のデバイス。
請求項9
前記材料が、異なる電子エネルギーバンドギャップの領域を含むことを特徴とする請求項1記載のデバイス。
請求項10
前記デバイスが、メモリデバイスであることを特徴とする請求項1記載のデバイス。
請求項11
前記材料が、SiNxを含み、xがゼロより大きな整数であることを特徴とする請求項1記載のデバイス。
請求項12
前記材料が、誘電体層であり、前記層の全体にプロセス誘起欠陥を含むことを特徴とする請求項1記載のデバイス。
請求項13
前記材料が、特定の深さに取り込まれた電荷トラッピング部を有する誘電体層であることを特徴とする請求項1記載のデバイス。
請求項14
前記電荷トラッピング部が、注入ドーパント原子によって形成されたことを特徴とする請求項13記載のデバイス。
請求項15
前記材料が、前記可動層と結合されたことを特徴とする請求項1記載のデバイス。
請求項16
前記材料が、前記電極と結合されたことを特徴とする請求項1記載のデバイス。
請求項17
前記材料が、誘電体層と、前記誘電体層の禁止ギャップ内にエネルギーレベルを有する導電材料の層と、を含むことを特徴とする請求項1記載のデバイス。
請求項18
前記デバイスが、微小電気機械(MEMS)デバイスであることを特徴とする請求項1記載のデバイス。
請求項19
前記作動しきい電圧が、0から15ボルト、4から10ボルト、3から15ボルト、0から2ボルトの範囲の一つ内に近似的に調整可能であり、前記作動しきい電圧が、負又は正のいずれかであることを特徴とする請求項1記載のデバイス。
請求項20
前記作動しきい電圧が、約20から50ボルトの間で調整可能であり、前記作動しきい電圧が、負又は正のいずれかであることを特徴とする請求項1記載のデバイス。
請求項21
電極と;第一材料と前記第一材料の電子エネルギーバンドギャップよりも小さな電子エネルギーバンドギャップを有する少なくとも一つの他の材料とを備えた多層材料と;前記多層材料の表面上に広がり、その間にキャビティを形成する可動層であって、作動しきい電圧よりも大きな前記可動層の少なくとも一部と前記電極との間の電位に応じて前記多層材料と接触するように構成された前記可動層と;を含むデバイスであって、前記可動層が、前記多層材料と接触する場合に、電荷が、前記可動層と前記多層材料との間で移動され、前記作動しきい電圧を変えることを特徴とするデバイス。
請求項22
前記可動層と前記材料との間の接触が切れた後で、前記多層材料が、100msを超える期間の間、前記作動しきい電圧を変えるために十分な移動された電荷を維持するように構成されたことを特徴とする請求項21記載のデバイス。
請求項23
前記第一材料が、誘電体又は絶縁材料を含むことを特徴とする請求項21記載のデバイス。
請求項24
前記少なくとも一つの他の材料が、金属を含むことを特徴とする請求項21記載のデバイス。
請求項25
前記少なくとも一つの他の材料が、半導体を含むことを特徴とする請求項21記載のデバイス。
請求項26
前記少なくとも一つの他の材料が、誘電体材料を含むことを特徴とする請求項21記載のデバイス。
請求項27
前記デバイスが、干渉型光変調器を含むことを特徴とする請求項21記載のデバイス。
請求項28
前記多層材料が、第一誘電体層、第二誘電体層及び追加の材料層を含み、前記追加の材料層が、前記第一及び/又は第二誘電体層の伝導バンドからオフセットされる伝導バンドを有することを特徴とする請求項27記載のデバイス。
請求項29
前記追加の材料層が、前記第一及び第二誘電体層の間に位置しており、前記第一及び第二誘電体層が、約50から10000オングストロームの厚さを有し、前記追加の材料層が、約2から200オングストロームの厚さを有することを特徴とする請求項28記載のデバイス。
請求項30
追加の干渉型光変調器のアレイと接続されるようにさらに構成されたことを特徴とする請求項27記載のデバイス。
請求項31
前記アレイが、画像を表示するように構成されたことを特徴とする請求項28記載のデバイス。
請求項32
前記アレイと電気的に通信するプロセッサであって、画像データを処理するように構成された前記プロセッサと;前記プロセッサと電気的に通信するメモリデバイスと;をさらに含むことを特徴とする請求項31記載のデバイス。
請求項33
前記アレイに少なくとも一つの信号を送信するように構成された第一コントローラと;前記第一コントローラに前記画像データの少なくとも一部を送信するように構成された第二コントローラと;をさらに備えることを特徴とする請求項31記載のデバイス。
請求項34
前記プロセッサに前記画像データを送信するように構成された画像ソースモジュールをさらに備えることを特徴とする請求項32記載のデバイス。
請求項35
前記画像ソースモジュールが、受信機、送受信機及び送信機の少なくとも一つを備えることを特徴とする請求項24記載のデバイス。
請求項36
入力データを受信し、前記プロセッサに前記入力データを伝えるように構成された入力デバイスをさらに含むことを特徴とする請求項32記載のデバイス。
請求項37
前記デバイスが、微小電気機械(MEMS)デバイスであることを特徴とする請求項21記載のデバイス。
請求項38
前記作動しきい電圧が、0から15ボルト、4から10ボルト、3から15ボルト、0から2ボルトの範囲の一つ内に近似的に調整可能であり、前記作動しきい電圧が、負又は正のいずれかであることを特徴とする請求項21記載のデバイス。
請求項39
前記作動しきい電圧が、約20から50ボルトの間で調整可能であり、前記作動しきい電圧が、負又は正のいずれかであることを特徴とする請求項21記載のデバイス。
請求項40
デバイスであって、前記デバイスの一部内に電荷をトラッピングするための手段と;前記デバイスの状態を変えるための手段であって、前記状態が、作動しきい電圧をベースとする前記デバイスの状態を変えるための手段と;前記作動しきい電圧を変えるための手段と;を備えることを特徴とするデバイス。
請求項41
前記作動しきい電圧を変えるための手段が、電極と;材料の表面上に広がり、その間にキャビティを形成する可動層であって、前記可動層の少なくとも一部と前記電極との間の電位が、前記作動しきい電圧よりも大きい場合に、前記材料と接触するように構成された前記可動層と;を含むことを特徴とする請求項40記載のデバイス。
請求項42
前記可動層と前記材料との間の接触が切れた後で、前記電荷をトラッピングするための手段が、100msを超える期間の間、前記作動しきい電圧を変えるために十分な移動された電荷を維持するように構成されたことを特徴とする請求項41記載のデバイス。
請求項43
前記電荷をトラッピングするための手段が、第一材料と、前記第一材料の電子エネルギーバンドギャップよりも小さな電子エネルギーバンドギャップを有する少なくとも一つの他の材料と、を備えたことを特徴とする請求項41記載のデバイス。
請求項44
少なくとも一つの誘電体材料が、窒化シリコンを含むことを特徴とする請求項43記載のデバイス。
請求項45
少なくとも一つの誘電体材料が、二酸化シリコンを含むことを特徴とする請求項43記載のデバイス。
請求項46
少なくとも一つの誘電体材料が、金属酸化物を含むことを特徴とする請求項43記載のデバイス。
請求項47
少なくとも一つの誘電体材料が、ケイ酸塩を含むことを特徴とする請求項43記載のデバイス。
請求項48
前記少なくとも一つの他の材料が、金属を含むことを特徴とする請求項43記載のデバイス。
請求項49
前記少なくとも一つの他の材料が、半導体を含むことを特徴とする請求項43記載のデバイス。
請求項50
前記少なくとも一つの他の材料が、誘電体材料を含むことを特徴とする請求項43記載のデバイス。
請求項51
前記状態を変えるための手段が、駆動回路を備えることを特徴とする請求項40記載のデバイス。
請求項52
光を変調させるための手段をさらに含むことを特徴とする請求項40記載のデバイス。
請求項53
前記変調させるための手段が、干渉型キャビティを備えることを特徴とする請求項52記載のデバイス。
請求項54
追加の光変調手段のアレイに前記デバイスを接続させるための手段をさらに備えることを特徴とする請求項52記載のデバイス。
請求項55
前記接続させるための手段が、行及び列電極を備えることを特徴とする請求項54記載のデバイス。
請求項56
前記デバイスが、画像を表示するように構成されたことを特徴とする請求項54記載のデバイス。
請求項57
前記デバイスが、微小電気機械(MEMS)デバイスであることを特徴とする請求項40記載のデバイス。
請求項58
前記作動しきい電圧が、0から15ボルト、4から10ボルト、3から15ボルト、0から2ボルトの範囲の一つ内に近似的に調整可能であり、前記作動しきい電圧が、負又は正のいずれかであることを特徴とする請求項40記載のデバイス。
請求項59
前記作動しきい電圧が、約20から50ボルトの間で調整可能であり、前記作動しきい電圧が、負又は正のいずれかであることを特徴とする請求項40記載のデバイス。
請求項60
可動層及び異なる電子エネルギーバンドギャップの領域を備えた材料を含む微小電気機械(MEMS)素子をアドレスする方法であって、前記方法が、前記材料内の低い電子エネルギーレベルの領域に電荷を移動させるステップを含むことを特徴とする方法。
請求項61
前記MEMS素子が、ヒステリシスを示し、前記移動された電荷が、前記ヒステリシスの中心を所望の位置にシフトさせるために十分であることを特徴とする請求項60記載の方法。
請求項62
前記所望の位置が、ゼロボルト付近であることを特徴とする請求項60記載の方法。
請求項63
前記材料に向かって前記可動層を移動させるために前記MEMS素子を作動させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項60記載の方法。
請求項64
前記電荷が、静電法によって移動されることを特徴とする請求項60記載の方法。
請求項65
前記電荷が、紫外線照射を使用し電子を励起することによって移動されることを特徴とする請求項60記載の方法。
請求項66
前記電荷が移動され、前記MEMS素子の初期オフセット電圧が、所望の値に設定されることを特徴とする請求項60記載の方法。
請求項67
前記電荷が移動され、前記MEMS素子のオフセット電圧が、操作の間、所望の値に設定されることを特徴とする請求項60記載の方法。
請求項68
微小電気機械(MEMS)デバイスを製造する方法であって、前記方法が、電極を形成するステップと;前記電極上に広がり、その間にキャビティを形成する可動層を形成するステップと;前記電極と前記可動層の一方又は両方と結合される材料を形成するステップであって、前記材料が、内因性の電子エネルギーバンド構造及び/又は外因性の欠陥のために、電荷のトラッピングに有効であるステップと;を備え、前記可動層が、前記電極と前記可動層の少なくとも一部との間の電位に応じて移動するように構成され、前記電位が、作動しきい電圧よりも大きいことを特徴とする方法。
請求項69
前記可動層を形成するステップが、干渉型キャビティを形成するステップを含むことを特徴とする請求項68記載の方法。
請求項70
前記材料を形成するステップが、誘電体材料層と、少なくとも一つの前記誘電体材料の電子エネルギーバンドギャップよりも小さな電子エネルギーバンドギャップを有する材料の少なくとも一つの他の層とを形成するステップを含むことを特徴とする請求項68記載の方法。
請求項71
前記誘電体材料層を形成するステップが、窒化シリコンを含む前記誘電体材料を形成するステップを含むことを特徴とする請求項70記載の方法。
請求項72
前記誘電体材料層を形成するステップが、二酸化シリコンを含む前記誘電体材料を形成するステップを含むことを特徴とする請求項70記載の方法。
請求項73
前記誘電体材料層を形成するステップが、金属酸化物を含む前記誘電体材料を形成するステップを含むことを特徴とする請求項70記載の方法。
請求項74
前記誘電体材料層を形成するステップが、ケイ酸塩を含む前記誘電体材料を形成するステップを含むことを特徴とする請求項70記載の方法。
請求項75
前記材料の少なくとも一つの他の層を形成するステップが、金属を含む前記材料の少なくとも一つの他の層を形成するステップを含むことを特徴とする請求項70記載の方法。
請求項76
前記材料の少なくとも一つの他の層を形成するステップが、半導体を含む前記材料の少なくとも一つの他の層を形成するステップを含むことを特徴とする請求項70記載の方法。
請求項77
前記材料の少なくとも一つの他の層を形成するステップが、誘電体材料を含む前記材料の少なくとも一つの他の層を形成するステップを含むことを特徴とする請求項70記載の方法。
請求項78
前記材料が、前記可動層と結合されることを特徴とする請求項70記載の方法。
請求項79
前記材料が、前記電極と結合されることを特徴とする請求項70記載の方法。
請求項80
請求項68記載の方法によって製造されたMEMSデバイス。
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